茶の木の栽培方法には、実生栽培とさし木栽培の2種類があります。実生栽培は種をまいて茶の木を育てる方法です。より自然の植物に近い育ち方を するので、悪天候や病気に強い健康的な茶の木になります。ただし、この茶の木から摘んだ茶葉は色・形・大きさが整っていません。これを一定の品質で製品化するには、高い製茶技術が必要になります。一方、さし木栽培は、出来のよい茶葉を生む茶の木の一部をさし木で増殖させますので、一定の品質で茶葉を生産するのは容易です。しかし、悪天候や病気に弱く、環境の変化で大きなストレスをため込む傾向があります。おいしいだけでなく、お茶の持つ自然の力を大切にするのが、私たち山英の考え方。そのため実生栽培を推進し、実生の木から生まれた茶葉を積極的に原料として使用しています。
個性的な実生栽培の茶園
均一的なさし木栽培の茶園
・味が単一化しがちなさし木栽培の茶葉と比べ、実生栽培は茶園の土壌や気候などによって個性が出やすい。
・移植がないため、ストレスが少なく白根(太く中心となる根)が1m位地中に入るため、乾燥や異常気象に強い。
・自家不和合成(さまざまな葉が共生する)であるために、病気・害虫に強い。
・病気・害虫に強いので農薬散布の必要性が低い。
・葉が不揃いであるため見た目が悪い。
・一定の品質にまとめるのに、職人の製茶技術を必要とする。