4. 深蒸し掛川茶 Vol.2
緑茶の製造・加工は、茶畑から摘み取った生葉(なまは)を蒸気で蒸すことから始まります。そのためか、この最初の『蒸し』と最後の『火入れ』が、お茶の味と香りに最も影響を及ぼすといわれています。
では、なぜ深蒸し製法にするとお茶がおいしくなるのでしょうか。
それは、茶葉が長時間蒸気にあたることで葉の表面が砕けて粉状になり、見た目はきれいとはいえませんが、急須で淹れると茶葉の成分がふんだんに抽出され、味の濃いお茶ができあがるからです。さらに、葉の中心部まで熱が通ることで『ペクチン』という物質が溶け出し、その粘度によって苦渋味(にがしぶみ)の成分が包み込まれ、嫌な味を舌に感じにくくさせるので、コクのあるおいしいお茶を楽しむことができます。
深蒸し製法のもうひとつの特長、それは健康長寿への貢献です。では、なぜ深蒸し製法が健康長寿への貢献につながるのでしょうか。
茶葉の成分の大半は不溶性なので、お茶を急須で淹れた場合、茶葉に含まれる水溶性の成分しか抽出されず、ほとんどの有用成分が茶殻に残ってしまいます。しかし、深蒸し製法にすることで砕けた茶葉が抽出液に混じるため、不溶性の有用成分もいっしょに摂取することができます。掛川市民は健康長寿日本一です。この健康長寿に深蒸し製法のお茶が影響しているという内容が、NHK『ためしてガッテン』(2011年1月12日放映)でも取り上げられています。
弊社が取り扱う深蒸し茶が皆様の健康のお役に立っているということは大変嬉しいことではありますが、弊社では残留農薬ゼロの食用茶葉のみを用いた『食べるお茶』シリーズを20年前から商品化しています。この商品は、平成元年から始まった東京家政学院短期大学との共同開発を経て生まれたものです。この『食べるお茶』は茶葉の有用成分を100%摂ることができます。『食べるお茶』がもっともっと世の中に広まることで、世界の人々の健康長寿にも貢献できるのではないか、そんなワクワクする夢を持っています。
2012年3月15日